洗濯機の防水パンのサイズが合わない!4つの対処法と失敗しない選び方

せっかく洗濯機を買い替えたのに
防水パンのサイズが合わなかったよ〜…。
そんな経験、ありませんか?
防水パンのサイズが合わないときの対処法は主に4つ(かさ上げ台・防振マット活用・防水パン交換・業者依頼)で、状況に合わせて選ぶことが大切です。
この記事では家電業界歴10年のカメダスが、原因から対処法・費用・失敗例まで徹底解説します。
- そもそも「防水パン」とは?役割とサイズ規格の基礎知識
- なぜサイズが合わなくなるのか?構造的な背景を解説
- 3パターンで理解する「サイズ不一致」の状態
- 【パターン別】洗濯機が大きくてはみ出る場合の対処法
- 【パターン別】洗濯機が小さくて防水パンに隙間がある場合の対処法
- 対処法別メリット・デメリット比較表
- ドラム式 vs 縦型:防水パンサイズの注意点の違い
- 賃貸 vs 持ち家:住まいの状況別・対応の違いと注意点
- よくある失敗・NGパターン【Q&A形式で解説】
- 洗濯機買い替え前の防水パン確認チェックリスト【子育て家庭向け】
- 防水パンのサイズを「測る」ときの失敗しがちなポイント
- 防水パンなし・直置き問題:現場経験から語る「本当のリスク」
- まとめ:防水パンのサイズが合わないときは「4つの対処法」から状況に合わせて選ぼう
そもそも「防水パン」とは?役割とサイズ規格の基礎知識
防水パン(洗濯パンとも呼ばれます)とは、洗濯機の下に設置するプラスチック製の受け皿のことです。
洗濯機から万が一水漏れが発生した際に、床への浸水を防いで下の階への被害を食い止める役割を担っています。
集合住宅では特に重要な設備で、多くのマンション・アパートに標準設置されています。
防水パンには「排水口」が設けられており、洗濯機の排水ホースをこの排水口につなぐことで、使用済みの水をスムーズに排出する仕組みになっています。
ただしこの排水口の位置(中央・前方・側面など)はメーカーや機種によって異なるため、洗濯機を選ぶ際には防水パンの排水口位置もあわせて確認することが重要です。
防水パンの標準規格サイズ一覧
防水パンのサイズは業界団体によってある程度規格化されており、日本では主に以下の3種類が流通しています。
洗濯機を購入する前に、自宅の防水パンがどの規格に当てはまるかを必ず確認しましょう。
ここでいう「サイズ」は防水パンの外寸を指します。実際に洗濯機を置けるスペース(有効内寸)はこれより少し小さくなるため注意が必要です。
| 規格サイズ(外寸) | 有効内寸(目安) | 対応洗濯機幅の目安 | 向いているタイプ |
|---|---|---|---|
| 640×640mm | 約600×600mm | 〜596mm程度 | コンパクト縦型・小型機種 |
| 740×640mm | 約700×600mm | 〜596mm程度 | 標準縦型・コンパクトドラム式 |
| 800×640mm | 約760×600mm | 〜596mm程度 | 大型縦型・大型ドラム式(かさ上げ併用) |
上記の表を見ると気づくことがあります。防水パンの規格は3種類ありますが、奥行きはどれも640mm(有効内寸は約600mm)で共通なんです。
現代の洗濯機、特にドラム式大型モデルは奥行きが600mmを超えるものも珍しくないため、「幅は収まっても奥行きが足りない」という問題が起こりやすくなっています。

防水パンの規格って、実は1980〜90年代に設計されたマンションの仕様をそのまま引き継いでいるケースが多いんだよ。
当時の縦型洗濯機を基準に作られた640mm規格のパンに、現代の大型ドラム式を置こうとすれば……そりゃ合わないわけ…。
これ、業界の「構造的な問題」と言っても過言じゃないよね。
なぜサイズが合わなくなるのか?構造的な背景を解説
防水パンのサイズが洗濯機に合わなくなる原因は大きく分けて2つあります。
「建物の設備が古い規格のまま」であることと、
「洗濯機本体が年々大型化していること」です。
この2つのギャップが、現在多くの家庭で起きているサイズ不一致問題の根本原因です。
古い集合住宅の規格 vs 現代ドラム式の大型化
1980〜2000年代初頭に建設されたマンションや公団住宅の多くには、640×640mmの正方形タイプの防水パンが設置されています。
当時の主流だった縦型洗濯機(幅550〜580mm程度)には十分なサイズでしたが、現代の大型ドラム式洗濯機(幅600mm前後、奥行き600〜720mm超)には明らかに小さすぎます。
たとえば、パナソニックやシャープの最新ドラム式洗濯乾燥機は幅600mm、奥行き720mm前後のモデルが多数あります。
640mm規格の防水パンの有効内寸は約600×600mmですから、奥行きが120mm以上はみ出る計算です。
「引っ越し先でドラム式が置けなかった」という悩みの大半は、この建物の古さと洗濯機の進化のズレから来ているのです。
一方、新しく建設されたマンションでは740mmや800mm規格の防水パンが採用されるケースが増えてきましたが、全体的な普及はまだ途上。
賃貸物件の多くは依然として640mm規格のままというのが実情です。洗濯機を買い替えるとき、あるいは引っ越すときに「防水パンのサイズ確認を忘れていた」という失敗が後を絶たない背景には、こうした業界の構造的な問題があります。
3パターンで理解する「サイズ不一致」の状態
防水パンと洗濯機のサイズ関係は、大きく3つのパターンに分かれます。それぞれどんな状態なのかを、視覚的に確認してみましょう。
防水パンと洗濯機のサイズ関係 3パターン
⚠ 大きくてはみ出る
要対処。安全上問題あり
✔ ちょうど良い
理想の状態。問題なし
⚠ 小さくて隙間がある
掃除・排水に注意が必要
実は「大きくてはみ出る」だけでなく「小さくて隙間がある」状態も、対処が必要なことがあります。
大きすぎる隙間があると排水ホースの取り回しが難しくなったり、ゴミや洗濯くずが防水パンの死角に溜まりやすくなったりします。
それぞれの状況に合わせた対処法を、次のセクションで詳しく見ていきましょう。
【パターン別】洗濯機が大きくてはみ出る場合の対処法
洗濯機が防水パンより大きく、足(脚部)が防水パンの外にはみ出てしまうケースです。
これは最も深刻なパターンで、適切に対処しないと水漏れ時のリスクが高まります。主な対処法は3つです。
対処法①:かさ上げ台(洗濯機置き台)を使う
最も手軽で費用も抑えられるのが、「かさ上げ台」を使う方法です。
かさ上げ台は洗濯機の4本の足それぞれを受ける台座のセットで、防水パンの枠をまたぐように洗濯機を支えます。
防水パン自体はそのままに、洗濯機を10〜15cm程度高い位置で安定させることができます。
かさ上げ台のメリットは費用の安さだけではありません。
洗濯機の下に空間ができることで排水口の掃除がしやすくなり、カビや嫌なニオイの予防にもつながります。
また振動吸収素材を使ったタイプであれば、騒音・振動対策にもなります。
価格帯は製品によって異なりますが、シンプルなタイプで2,000〜4,000円、振動吸収機能付きで5,000〜10,000円程度が目安です。
ただし、かさ上げ台を選ぶ際には必ず「耐荷重」を確認してください。
ドラム式洗濯乾燥機は乾燥機能搭載のため重量が100kgを超えるものもあります。
また、かさ上げ台の足の幅(スパン)が洗濯機の足の位置と合っているかも確認が必要です。購入前に洗濯機の取扱説明書で「設置脚の位置寸法」を確認しましょう。
対処法②:防水パンを大きなサイズに交換する
根本的な解決策は防水パン自体を大きなサイズに交換することです。
たとえば640mm規格から800mm規格に交換すれば、ほとんどの大型ドラム式洗濯機にも対応できるようになります。
費用の目安は材料費(防水パン本体)と施工費を合わせて20,000〜35,000円程度です。
ただしこの方法には注意点があります。
防水パンの交換は「排水口の位置変更」や「床材への固定工事」を伴うことが多く、DIYでの対応が難しいケースが多いです。
特に賃貸住宅では管理会社・大家への事前確認が必須で、無断で交換すると原状回復費用を請求されるリスクがあります。
対処法③:コンパクトな洗濯機に買い替えを検討する
防水パンの交換が難しい状況(賃貸・費用面など)では、防水パンのサイズに合う洗濯機を選び直すことも選択肢のひとつです。
最近は幅560mm前後のコンパクトなドラム式洗濯機も登場しており、640mm規格の防水パンにも対応できます。
ただし洗濯容量が小さくなる可能性があるため、子育て家庭では洗濯頻度との兼ね合いを慎重に検討しましょう。
【パターン別】洗濯機が小さくて防水パンに隙間がある場合の対処法
洗濯機が防水パンより小さい場合は「はみ出る」よりも緊急性は低いですが、放置すると排水ホースの取り回しが悪くなったり、隙間にゴミが溜まって衛生面に問題が出たりします。この場合の対処法は主に以下の2つです。
対処法①:防振マットを敷いて安定させる
洗濯機が小さくてもある程度安定して設置できているなら、防振マットを敷いて脚部を安定させる方法が手軽です。防振マットはゴム素材や特殊発泡材でできており、洗濯機の振動や騒音を軽減しながら滑り止めにもなります。価格も1,000〜3,000円程度とリーズナブルです。
対処法②:排水ホースの長さと位置を調整する
洗濯機が小さい場合、排水口との距離が離れすぎて排水ホースが届きにくくなることがあります。この場合は市販の排水ホース延長キット(500〜1,500円程度)を使って長さを調整しましょう。延長する際はホースに折れ癖がつかないよう余裕を持った長さにし、接続部のゆるみがないか定期的に確認することが大切です。
対処法別メリット・デメリット比較表
4つの主な対処法を費用・DIY難易度・防水性の観点から比較しました。状況に応じた最適な方法を選ぶ参考にしてください。
| 対処法 | 費用目安 | DIY難易度 | 防水性 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| かさ上げ台 | 2,000〜10,000円 | ★☆☆(簡単) | △(はみ出た部分は保護されない) | 掃除しやすくなる。耐荷重確認必須 |
| 防振マット | 1,000〜3,000円 | ★☆☆(簡単) | △(水漏れ保護は限定的) | 騒音・振動軽減に効果的。小さい洗濯機向き |
| 防水パン交換(DIY) | 5,000〜15,000円 | ★★★(難しい) | ◎(正しく交換すれば万全) | 排水口の位置変更が必要な場合は専門知識必須。賃貸は要確認 |
| 業者依頼 | 20,000〜35,000円 | —(不要) | ◎(プロによる確実な施工) | 最も確実。見積もり比較推奨 |
費用だけで判断せず、「住まいの環境(賃貸か持ち家か)」「洗濯機の重量(ドラム式か縦型か)」「DIYスキル」の3点を踏まえて選択するのがポイントです。
ドラム式 vs 縦型:防水パンサイズの注意点の違い
洗濯機のタイプによって、防水パンのサイズ問題への向き合い方は大きく異なります。
これは単純な「大きさの違い」だけでなく、設置時の重量・振動・排水口の位置などの複合的な要因によるものです。
ドラム式洗濯機の場合:大型化が深刻な問題に
現代のドラム式洗濯乾燥機は、洗濯容量10〜12kg、乾燥容量6〜7kgという大容量化が進んでいます。
それに伴い本体サイズも大型化しており、最新モデルでは幅600mm・奥行き650〜720mm・重量80〜110kgというスペックが珍しくありません。
これが古い集合住宅の640mm規格防水パン(有効内寸600×600mm)と組み合わさると、奥行きで50〜120mm以上のはみ出しが生じます。
さらにドラム式は縦型と比べて重量があるため、かさ上げ台を使う場合は特に耐荷重の確認が重要です。
120kg対応などの高耐荷重モデルを選ぶようにしてください。
また、ドラム式は扉が前方に開く構造のため、前方のクリアランス(扉を開いたときのスペース)も確認が必要です。
防水パンをかさ上げ台でまたがせても、扉の開閉スペースが確保できなければ使い勝手が大幅に低下します。
ドラム式の設置は「幅・奥行き・高さ・扉開口スペース」の4方向すべてをチェックすることが鉄則です。
縦型洗濯機の場合:比較的柔軟だが油断は禁物
縦型洗濯機は一般的にドラム式より本体サイズがコンパクトで、幅530〜570mm・奥行き520〜590mm程度のモデルが多く、640mm規格の防水パンでも十分対応できることがほとんどです。
ただし近年は縦型でも大容量(12kg〜)モデルが登場しており、幅・奥行きともに600mm前後に迫るものも出てきています。
縦型のもう一つの注意点は「脱水時の振動」です。縦型は脱水時に強い振動が発生するため、防振マットやかさ上げ台の防振機能が重要になります。
特に上の階の洗濯機の振動が下の階に響くという問題は、縦型の方がドラム式よりも起きやすい傾向があります。
子育て家庭では夜間の使用も多いでしょうから、防振対策はしっかり行いましょう。

修理現場でよく見るのが、「ドラム式を640mmパンにかさ上げ台なしで強引に設置して、振動で少しずつズレていき、最終的に排水ホースが外れて水漏れ」というパターン。
設置直後は問題なく見えても、脱水の振動で数か月かけてじわじわとズレていくんだよね。
これ、発見が遅れると床材やその下の構造材まで腐食してしまうこともあるので、本当に怖い問題だよ。
賃貸 vs 持ち家:住まいの状況別・対応の違いと注意点
防水パンのサイズが合わないとわかったとき、賃貸と持ち家では取るべき行動が大きく変わります。
特に賃貸の方は「勝手に工事してしまった」というトラブルが非常に多いので、必ず確認してから動くようにしましょう。
賃貸の場合:管理会社・大家への確認が必須
賃貸物件の防水パンは「建物の設備」として大家(オーナー)の所有物です。
これを無断で取り外したり交換したりすると、退去時に「原状回復義務違反」として修繕費用を請求されることがあります。
金額によっては数万円〜十数万円の請求になるケースもあります。
賃貸でサイズ問題に直面したときは、まず以下の手順で動くことをお勧めします。
- STEP1
現状の防水パンのサイズを正確に測り、写真を撮っておく - STEP2
洗濯機のサイズと照らし合わせ、どの程度はみ出るかを確認する - STEP3
管理会社または大家に状況を説明し、対応方法の相談・許可を取る - STEP4
許可が下りた工事内容・費用負担について書面で確認しておく - STEP5
許可を得たうえで、かさ上げ台の使用または防水パン交換工事を実施する
「かさ上げ台を置くだけ」であれば、ほとんどの場合管理会社への相談は不要です。壁や床に穴を開けるわけではないため、原状回復の問題には該当しません。ただし念のため入居時の契約書や重要事項説明書を確認し、設備の取り扱いについて制限がないかチェックしておくと安心です。
また、防水パンのサイズが合わなくて困っている旨を管理会社に伝えると、「大家負担で交換してもらえる」ケースもあります。設備の不具合として対応してもらえる可能性があるので、まずは相談してみる価値は十分にあります。
持ち家(分譲・一戸建て)の場合:選択肢が広がる
持ち家の場合は防水パンの交換を含む工事が自由に行えます。
コスト面で許容できるなら、最初から800mm規格の大きな防水パンに交換してしまうのが最も根本的な解決策です。
将来的に洗濯機を買い替えた際にも対応しやすくなりますし、かさ上げ台なしでも設置できる余裕が生まれます。
リフォーム工事として洗濯機スペース全体を見直す際は、防水パン交換と同時に「防水パン自体をなくしてフラットな防水床仕上げにする」という選択も近年人気です。この方法では防水パンの段差がなくなり、大型ドラム式のスムーズな搬入・設置ができるようになります。
費用は大きくなりますが(5〜15万円程度)、一度工事すれば長期的なメリットは大きいです。

よくある失敗・NGパターン【Q&A形式で解説】
防水パンのサイズ問題に直面したとき、「とりあえずこれで解決できるだろう」という判断が大きなトラブルを招くことがあります。
現場でよく見かけるNG事例をQ&A形式でまとめました。
Q:木の板やレンガなどでかさ上げするのはダメですか?
A:絶対にNGです。木材や市販のレンガ・ブロックを脚部の下に置いてかさ上げ
する方法は、一見すると費用ゼロの解決策に見えますが、非常に危険です。理
由は以下の通りです。
まず、安定性の問題があります。
洗濯機、特に脱水時は毎分数百〜千回転という強い遠心力が発生します。木材は振動によって少しずつずれていくため、数回の脱水運転後には台がズレて洗濯機が傾いたり転倒したりするリスクがあります。
重さ80〜100kgを超えるドラム式が転倒すれば、床材の損傷はもちろん、人的被害も起こりえます。
次に腐食・カビの問題があります。
洗濯機周りは水気が多い環境です。
木材は湿気を吸って腐食しやすく、カビの温床にもなります。目に見えないところで腐食が進行し、ある日突然崩れるという事故も起こりえます。
かさ上げに使う素材は必ず、耐水性・耐荷重が保証された専用品(プラスチック製または金属製のかさ上げ台)を使ってください。
Q:防水パンより少しはみ出る程度なら、そのまま設置しても問題ないですか?
A:「少し」でも油断は禁物です。「わずか数cmのはみ出しだし、脚は4本とも
しっかり床に着いているから大丈夫」と思いがちですが、これには2つのリス
クが潜んでいます。
1つ目は水漏れ時のリスクです。
防水パンの役割は「水漏れが起きたときに床を守ること」です。洗濯機がはみ出していると、水漏れした水がはみ出した部分から直接床に広がり、防水パンの意味がなくなります。
特に木造住宅や古い集合住宅では、床材への浸水が構造材の腐食につながる深刻な問題に発展することがあります。
2つ目は設置不安定による振動・騒音増大です。
防水パンの枠(壁)と洗濯機の間に段差が生じるため、脚部が水平に設置されにくくなります。
傾きがあると脱水時の振動と騒音が著しく増大し、マンションでは下の階への騒音トラブルに発展することも。
必ずかさ上げ台を使って、防水パンの枠を「またいだ」状態で設置するようにしましょう。
Q:防水パンなし・直置きはアリですか?
A:リスクを十分理解したうえで判断してください。最近は「防水パン不要論」
もあり、「直置きでも大丈夫」という情報も目にします。確かに、一戸建ての
1階や洗濯専用の土間スペースに設置する場合など、水漏れ時のリスクが低い
環境であれば直置きも一つの選択肢です。
ただし、マンションや2階以上の洋室に設置する場合の直置きは慎重に考えてください。
万が一洗濯機の給水ホース・排水ホースが外れたり、本体からの水漏れが発生したりした場合、防水パンがないと階下への浸水が即座に起こります。
マンションの場合、下の階の天井・壁・家財への賠償責任が発生し、損害額が100万円を超えるケースも実際に起こっています。
直置きを検討するなら、少なくとも「防水性能のある防振マット」を敷いて排水口との距離を確保しつつ、ホース類の定期的な点検(年に1回以上)を徹底することが最低限の対策です。
また、マンションや賃貸の場合は管理規約で防水パンの設置が義務付けられていることもあるので、必ず確認してください。
洗濯機買い替え前の防水パン確認チェックリスト【子育て家庭向け】
子育て家庭では洗濯物の量が多く、洗濯機の使用頻度も高いですよね?だからこそ、買い替え時の事前確認を怠ると「設置できない」「使いにくい」という事態が起き、毎日の家事が滞ってしまいます。
以下のチェックリストを使って、購入前に必ず確認しましょう。
防水パンのサイズを正しく測る方法
防水パンのサイズは「外寸」と「有効内寸」の2種類があり、洗濯機の設置に関係するのは有効内寸です。
有効内寸とは、防水パンの枠の内側で、排水口や突起物を避けた洗濯機の足が実際に乗れるスペースのことです。
測り方のコツは、メジャー(巻き尺)を使って防水パンの内側の縁から縁まで(横・縦の両方)を測ることです。
この際、排水口のカバーやトラップの出っ張りを考慮して、実質的に洗濯機の脚部が置ける幅を確認してください。スマートフォンのカメラで測定した状態を写真に残しておくと、購入時の確認作業に役立ちます。

このチェックリストを使えば、「買ってきたら置けなかった」という最悪の事態を防ぐことができます。
特にネット購入の場合は実物を見ずに買うことになるため、サイズの確認を怠りやすいので注意してください。
大型家電は設置場所の実寸を必ず手元に控えてから購入するのが鉄則です。
防水パンのサイズを「測る」ときの失敗しがちなポイント
「ちゃんとサイズを測ったのにサイズが合わなかった」という声を聞くことがあります。
その原因の多くは「測り方の間違い」にあります。
以下のポイントを押さえておくだけで、測定ミスをほぼゼロにできます。
外寸と有効内寸を混同しない
最もよくあるミスが「外寸と有効内寸の混同」です。
防水パンの規格表示(640mm・740mm・800mm)は外寸を指しています。
でも洗濯機の足が乗る部分(有効内寸)は外寸より小さく、外寸から枠の厚みや縁の段差を差し引いた数値になります。目安として、有効内寸は外寸より幅・奥行きともに約40〜50mm程度小さくなります。
洗濯機のカタログ寸法は「本体の外寸」であることに注意
洗濯機のカタログに記載されている幅・奥行きは本体外寸です。
実際に設置する際は本体に加えて、排水ホースや電源コードが接続される分のスペースも必要です。
特に奥行きについては、排水ホースや電源コードが後方壁との間に引っかかるため、「本体奥行き+約10〜15cm」を設置スペースとして確保するのが目安です。
防水パンの排水口の位置は必ず確認する
防水パンの排水口の位置(中央・前方・左右)は機種によって異なり、洗濯機の排水ホースの出口と合わない場合、ホースの取り回しが困難になります。
排水口の位置と洗濯機の排水ホース出口の位置(正面下・側面など)の組み合わせによっては、接続できなかったり、ホースに無理な折れ曲がりが生じて詰まりの原因になったりします。
購入前にメーカーのカタログや取扱説明書で「排水ホース出口の位置」を確認しておきましょう。
防水パンなし・直置き問題:現場経験から語る「本当のリスク」
「最近のマンションは防水パンなしのフラット床仕様も増えている」という情報や、「防水パンはむしろ邪魔」という意見もネット上に多くあります。
確かにフラット仕様の洗濯機スペースには設計上の防水処理が施されていますが、古い物件に後付けで防水パンを撤去して直置きにするのは話が別です。
家電の修理・分解現場で実際に見てきた経験から言うと、洗濯機の水漏れは「突然」起こります。
給水ホースの経年劣化、排水ホースのゆるみ、本体の内部パーツの割れ……どれも事前の予兆が少なく、ある日突然大量の水が床に溢れ出るケースが多いです。
防水パンがあれば「床が濡れた」で済むところが、ないと「床下まで浸水し、階下に水漏れが起きた」になってしまいます。
特に築20年以上の集合住宅では、床材・下地材の老朽化も相まって、水漏れ被害が拡大しやすい傾向があります。
防水パンは「老朽化した建物のリスクを最後の砦で受け止める設備」とも言えるのです。
サイズが合わないからといって防水パンを取り外してしまうのではなく、かさ上げ台などで適切に対処することを強くお勧めします。

防水パンのサイズが合わないからって、防水パンを撤去して直置きにする人がたまにいるんだけど、これは本当にやめて!
修理で現場に行ったとき、直置きで水漏れしていたお宅を何件も見てきたんだ。
床材が腐って「ちょっと踏んだら床が抜けそうだった」という状況まで悪化していたケースもあったんだよ。
サイズが合わないなら「かさ上げ台」か「防水パン交換」、これが正解!
まとめ:防水パンのサイズが合わないときは「4つの対処法」から状況に合わせて選ぼう
洗濯機の防水パンのサイズが合わない問題は、現代の大型家電と古い建物規格の「ミスマッチ」が生み出した現代的な悩みです。
特に子育て家庭では大容量の洗濯機を求めることが多く、このサイズ問題に直面しやすい状況にあります。ここまで解説してきた内容をあらためて整理すると、対処法は以下の4つです。
- 【対処法①】
かさ上げ台を使う:費用2,000〜10,000円・DIYで手軽・賃貸でも基本OK - 【対処法②】
防振マットを使う:費用1,000〜3,000円・洗濯機が小さい場合に有効 - 【対処法③】
防水パンをDIY交換:費用5,000〜15,000円・技術と時間が必要・賃貸は要確認 - 【対処法④】
業者に依頼して交換:費用20,000〜35,000円・最も確実・賃貸は管理会社への確認が先
最終的にどの方法を選ぶかは、
「住まいの状況(賃貸か持ち家か)」
「はみ出しの程度」
「予算」
「DIYスキル」
の4点を踏まえて判断してください。
迷ったときは、費用と安全性のバランスが最もよい「かさ上げ台」から試してみることをお勧めします。
また、これから洗濯機を買い替える予定がある方は、本記事のチェックリストを活用して事前確認を徹底してください。
「買ってから置けなかった」という悲劇は、ちょっとした準備で100%防げます。
縦型洗濯機の選び方や、子育て家庭向けのおすすめ機種については以下の記事もあわせてご参照ください。






